第2回定例会レポート『睡眠の本当の話 ~睡眠が変われば人生が変わる~ 』

定例会リポート

2020年 10月29日(木)開催 第2回定例会

 健康・環境・IT・観光・農業など さまざまな分野で取り組むSDGs

10月29日に2回目となる「なごエコ」定例会を開催しました。今回も多分野で活躍する数多くの事業者さんに出席いただき、それぞれの事業について語っていただきました。談議に花が咲いた会の様子をご紹介します。


特別公演より

「睡眠」をおろそかにしていると 生涯で多大な経済的損失が生まれます

 私はかつて病院で勤務していた経験と自分や家族の闘病体験から、健康体であることの大切さを実感しました。睡眠栄養指導士協会を出会ってからは、睡眠こそが健康の根底にあることに気付き、今では同協会の認定講師として、睡眠の大切さや効率の良い睡眠のとり方についての指導をしています。
 皆さまの中でも睡眠時間が4~5時間の方は多いのではないでしょうか。無理もありません。なぜならOECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の睡眠時間の短さは韓国と並んで主要国の中でもトップクラス。アメリカやカナダなど他の先進国はもっと長い時間の睡眠をとっているのです。
 睡眠不足で失う経済的損失はとても多く、個人の生涯で約900万円に上るといわれています。これは、寝不足が重なると糖尿病や認知症などの病気になりやすくなる、仕事の能率が下がる、人間関係が悪くなる、などさまざまな問題の原因になり、結果として経済的な損失につながるというわけです。
 私たちの団体では、質の良い睡眠をとるためのさまざまな指導をしています。第1に良い睡眠のためには何を補えばよいか。体内で睡眠ホルモンが生成されると眠くなるのですが、それは摂取する栄養と深い関係があるのです。また、朝の時間帯に日光を浴びることも夜眠くなるために大切です。
 第2はその逆で何を減らせばよいか。強いストレスがあると覚醒作用のある物質が体内に生まれて快眠を妨げます。
 また、近年の流行語にもなった「睡眠負債」をいかに減らすかも課題のひとつ。睡眠負債とは借金のようにつもり重なった寝不足のことで、眠ることでしか解消できません。そうかといって休日に寝だめしてしまうと「時差ぼけ」のような別の問題が生じて翌日からまた眠りづらくなります。その人に合う睡眠法を話し合いながらおすすめしています。お風呂に入るとかハーブの香りとか、自分がリラックスできる方法をぜひ見付けてください。
 先ほども話しましたが、睡眠の質が悪いと脳の大掃除ができない状態になり、仕事のパフォーマンスが低下します。皆さまも良い睡眠を心がけて、さらに良い仕事へつなげてゆきましょう。

 

■講師 岩下玲子さん

臨床工学技士・臨床検査技師として人工透析専門病院で400人以上の治療に関わる。その結果、病院へかからずに済む健康体になることの重要性に気付き、睡眠栄養指導士協会との出会いから睡眠に着目して同協会の認定講師となる。現在は「睡眠からの健康」を中心に、睡眠のコンサルティング、セミナーの開催などを行い、のべ1000人以上に健康の重要性を訴えている。
●臨床工学技士●臨床検査技師●睡眠栄養指導士●食育アドバイザー●アンガーマネジメントファシリテーター●さとう式リンパケア初級・上級

 出席者が語る「私たちが行っている取り組み」

10分間個別スピーチより

サーフィンがきっかけで水辺環境の改善事業へ

水辺環境の改善に取り組む会社を経営しています。
前職はIT関連の企業に勤めていましたが、費用対効果を追い求める毎日でした。そんな時に趣味のサーフィンを通じて水辺の環境に関心を持ち、これは一生続けられそうな仕事だと思って会社を立ち上げました。
地元の漁協と協力して簡単にスマホで遊漁券を購入できる「つりチケ」を開発・販売したり、子どもが地元の川で気軽に遊べるような河川環境の整備をしたり、人と水とを結びつけるさまざまな事業に取り組んでいます。
皆が気軽に水辺を訪れる機会をつくることが、美しい環境を保つ第1歩だと思うからです。私たち人間にとって楽しくて、そのうえ環境の持続性につながれば最高ですね。

Clear Water Project 代表理事 瀬川 貴之さん

 

名古屋市街のど真ん中で蜂蜜をつくっています

10年前から丸の内のビルの屋上で養蜂をしています。
そんな街のど真ん中で蜂蜜が作れるのか信じられない人も多いですが、大都会にも意外と多くの花が咲いているもので、ミツバチたちは毎日せっせと蜜を集めてくれます。採蜜の瞬間は人を集めて見学してもらいます。遠心分離機からトロ~っと蜂蜜が流れ出てくる瞬間は、見ている人の誰もが歓声を上げますね。採取した蜂蜜は地元のお菓子屋さんの商品に使ってもらっていますが、皆さんの興味をひくためか高額でもよく売れるそうで、大変うれしいことです。
ただ、私の目的は商品販売より、あくまでも生物多様性への取り組みです。養蜂を通じてこのテーマに関してこれからも活動をしていきます。

マルハチ・プロジェクト 代表理事 松良 宗夫さん

 

美しい星空が見たいなら奥三河・設楽町へお越しを

私は愛知県の東北端、奥三河・設楽町の情報を新聞や雑誌などで発信しています。
最近の奥三河は星空のきれいなスポットとして天文ファンだけでなく多くの人から注目されています。名古屋からお越しの方は、照明の明るさで星が見えづらい都会の夜空との違いに感動されますね。夜の草むらに寝っ転がってずっと星を見ている人もいらっしゃるほどです。
そんなに遠くまで行かなくても、愛知県内にこんなにすばらしい大自然があることを、これからも伝えていきます。

設楽町 地域おこし協力隊 橋本 謙三さん

 

 

人と自然が共存する社会を農業を通じて目指します

岐阜県垂井町で無施肥・無農薬の農園を経営しています。元は会社員だったのですが、衣・食・住を全部自分でまかなおうと思って農業を始めました。
農業なので食料を自分で作るのはもちろんですが、今ではなんと家まで自分で建ててしまいました。さすがに服だけはプロにまかせていますが(笑)。
早寝早起きの生活リズムになり、農業をやって本当に良かったと思っています。また、仲間たちと「放課後ファーマーズ」というホームページを立ち上げて、垂井やその周辺を盛り上げる活動もしています。
これが結果的にSDGsにつながればいいな、と思っています。

nekko farm 吉田 叡司さん

 

 


★次回の「なごエコ」定例会は11月26日(木)16:00より開催予定

お申込みは、こちらから
>>>https://nagoeco.jp/?p=177

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